丹（たん）

釜で炊いた白ご飯に、納豆、漬物、味噌汁、いくつかのおかず。日本で受け継がれてきた、伝統の朝ごはんを最高の素材でいただく。そんな、違いのわかる大人に訪れて欲しい、こちらのお店「丹」

8:00と9:00の一斉スタートのみの朝食のコースは、大きな食卓の上に置かれた大皿料理を、みんなで取り分ける斬新なスタイル。初めて会う他のお客さんと一緒に食卓を囲むのは、ちょっと遠慮しちゃうけど、遠い親戚の家でみんなで食べた朝ごはんを思い出します。

「小さなまごころ」という”丹”の字本来の意味と、京丹後の本当にいいものを紹介したいという意味が込められた「丹」は、あの一流割烹「和久傳」の運営するお店。なるほど、どおりで素材の味を引き出した、一流の味。

予約が必要にはなりますが、意外と朝に電話してみると当日の予約が取れることもあるかも。ちょっと早起きした朝に、洗練された和の朝ごはんはいかがでしょうか。

ある日の朝ごはん

8:00ちょうどからスタートする朝ごはんのコースは、お店に到着すると大きなテーブルの上にお料理が。

お料理をいただく前に、まずはお出汁をお猪口に一杯と、梅干しが一つ。お出汁の奥深い味わいに、いきなり感動を覚えます。これはお料理も期待大ですね。

この日は8名ほどで食卓を囲む朝ごはん。大皿に盛り付けられたお料理を、みんなで取り分けていただきます。お料理の説明を聞きながら、納豆、ナスの煮浸し、かぼちゃの白和え、梅ひじき、お漬物を取り皿に。

どれも食材の味がダイレクトに感じられる、これぞ割烹の朝ごはん！ 特に印象深かったのは自家製で発酵させた”納豆”で、オリーブオイルと塩でいただくのが、常連さんの食べ方だそう。

そして、中央の一番大きなお皿には”蒸し野菜”が盛り付けられ、玉ねぎ、ごぼう、しかく豆をいただきます。お味噌をつけていただくお野菜は、地球の恵みを感じさせる、自然由来のうまみがぎっしり。いくらでも食べれちゃいます。

しかし、何と言っても一番印象に残るのは”白ご飯” 釜で炊かれたもちもちで、ふっくらのお米は、噛めば噛むほど甘みが引き立つ絶妙な炊き加減。おかわりもいただけるので、納豆ご飯、卵かけ御飯、お好きなお召し上がり方でどうぞ。

お食事の際はドリンクを注文することもできますが、オリーブのサイダーがオススメ。爽やかなオリーブの香りが楽しめる、オーガニックな朝ごはんにぴったりのお飲み物です。

食後の楽しみ

お野菜中心の朝ごはんをお腹いっぱいいただいたあとは、二階でドリンクのサービスも。オレンジジュースやコーヒーを片手に、小川の流れを眺める休日の朝。

京都ならではの優雅な朝ごはんが楽しめる、大人のための秘密の台所。また来たいと思える、素晴らしいお店です。